鈴木 三重吉(すずき みえきち)
三重吉と成田
1882(明治15)年9月29日、広島県広島市(現中区紙屋町)に生まれる。1904(明治37)年東京帝国大学英文学科に入学、夏目漱石に師事し在学中に短編『千鳥』を書き上げ、漱石の推薦を得て俳句雑誌『ホトトギス』に発表し作家として歩み始めます。
1908(明治41)年10月から1911(明治44)年4月まで、旧制成田中学校(現在の成田高等学校)の教頭兼英語教師として教鞭をふるうかたわら、代表作『小鳥の巣』の創作活動にも励みました。当時の校長 石川照勤の特別な計らいで休職しながら書き上げ、作家としての地位を固めました。作品は1910(明治43)年3月から10月まで『国民新聞』(東京新聞の前身)に160回にわたって連載されました。また、『小猫』『病院からさうして病院へ』『エピソード』なども成田で書かれた作品です。三重吉が再び来成したのは、1932(昭和7)年8月、成田小学校で綴り方の講演会でした。
三重吉は1936(昭和11)年6月27日、肺がんのため53歳(享年55歳)で亡くなりました。
1994(平成6)年3月3日、三重吉の長男である鈴木珊吉氏より、成田時代に関わる『小鳥の巣』の自筆原稿や加筆原稿、夏目漱石・高浜虚子・小宮豊隆らとの書簡、三重吉全作集などが成田市に寄贈されました。
三重吉の業績
1918(大正7)年7月1日、雑誌『赤い鳥』を主宰・刊行。それまで主流であった教訓的なお伽噺、定型的な美辞麗句を並べた作文に対し、芸術性の高い童話・童謡、ありのままをのびのびと描く自由画・綴り方の普及に努め、「日本の児童文化運動の父」と呼ばれています。『赤い鳥』の理念は多くの賛同者を得、赤い鳥運動と呼ばれるようになりました。『赤い鳥』には、芥川龍之介『蜘蛛の糸』、有島武朗『一房の葡萄』、小川未明『月夜と眼鏡』、西条八十『かなりや』、北原白秋『からたちの花』など、当時一流の文学者らによる作品が掲載されました。また、坪田譲治・新美南吉など、新しい世代の児童文学者も『赤い鳥』から育ちました。
資料一覧
『小鳥の巣』関係
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 1 |
資料名 | 『小鳥の巣』自筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 6 |
資料名 | 『小鳥の巣』の加筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 8 |
資料名 | 『小鳥の巣』 (『国民新聞』に連載切り抜き) |
『文鳥』関係
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 3 |
資料名 | 『文鳥』の加筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 7 |
資料名 | 『文鳥』 (『国民新聞』に掲載) |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 2 |
資料名 | 「手紙に代へて(十五)」自筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 9 |
資料名 | 「手紙に代へて(十五)」 (『鈴木三重吉全作集』第十二編 小鳥乃巣 上巻 付録) |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 4 |
資料名 | 『病院からさうして病院へ』の加筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 5 |
資料名 | 『小猫』の加筆原稿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 14 |
資料名 | 夏目漱石書簡 鈴木三重吉宛 明治41年12月19日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 15 |
資料名 | 夏目漱石書簡 鈴木三重吉宛 明治43年3月29日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 16 |
資料名 | 夏目漱石書簡 鈴木三重吉宛 明治43年4月16日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 17 |
資料名 | 高浜虚子書簡 鈴木三重吉宛 明治42年6月16日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 18 |
資料名 | 森田草平書簡 鈴木三重吉宛 明治42年6月25日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 19 |
資料名 | 森田草平書簡 鈴木三重吉宛 明治42年11月18日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 20 |
資料名 | 森田草平書簡 鈴木三重吉宛 明治43年2月29日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 21 |
資料名 | 小宮豊隆書簡 鈴木三重吉宛 明治41年11月28日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 22 |
資料名 | 小宮豊隆書簡 鈴木三重吉宛 明治43年4月23日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 23 |
資料名 | 小宮豊隆書簡 鈴木三重吉宛 明治43年8月27日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 24 |
資料名 | 鈴木三重吉書簡 武家尾弥兵衛宛 明治41年11月16日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 25 |
資料名 | 鈴木三重吉書簡 武家尾弥兵衛宛 明治43年2月25日 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 26 |
資料名 | 鈴木三重吉書簡 石井善次郎宛 明治43年2月15日 |
書など
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 10 |
資料名 | 掛け軸 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 11 |
資料名 | 三重吉の俳句 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 12 |
資料名 | 三重吉の俳句 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 13 |
資料名 | 三重吉の書 |
『三重吉全集』関係
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 27 |
資料名 | 三重吉全作集 第一編 瓦 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 28 |
資料名 | 三重吉全作集 第二編 赤い鳥 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 29 |
資料名 | 三重吉全作集 第三編 小猫 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 30 |
資料名 | 三重吉全作集 第四編 女 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 31 |
資料名 | 三重吉全作集 第五編 千鳥 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 32 |
資料名 | 三重吉全作集 第六編 霧の雨 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 33 |
資料名 | 三重吉全作集 第七編 黒血 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 34 |
資料名 | 三重吉全作集 第八編 金魚 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 35 |
資料名 | 三重吉全作集 第九編 桑の実 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 36 |
資料名 | 三重吉全作集 第十編 櫛 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 37 |
資料名 | 三重吉全作集 第十一編 八の馬鹿 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 38 |
資料名 | 三重吉全作集 第十二編 小鳥の巣 上巻 |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 39 |
資料名 | 三重吉全作集 第十三編 小鳥の巣 下巻 |