資料名三重吉全作集 第七編 黒血
著者名鈴木三重吉
出版者鈴木三重吉、発売所は春陽堂
出版年1915(大正4)年11月25日

収録作品

『黒血』 『留針』 『鸚鵡の鏡』 『留守』 『鏡』

解題

奥付には発売所が春陽堂となっているが、実際は自費出版・直販方式であったようだ。本の体裁(特徴)は、袖珍版、天金、全ページ赤枠囲み、函入り、表紙と函の背文字は夏目漱石の筆字を縮小し使用している。装丁は1冊ごと異なり、第十編までが津田青楓、第十一編以降は高野正の絵を木版彩色刷りしている。木版は1-5、9編が伊上凡骨、6-8、10-13編は大蔵半兵衛である。時には金箔・金粉を使用し、青貝の象嵌まで試みた(失敗のため中止)ほどとても凝った美しい本である。また、希望者には肉筆で月日と三重吉の署名を書き入れている。この全作集は、三重吉が作品の集大成として精魂を傾けたものである。津田青楓著『寅彦と三重吉』1947(昭和22)年には、全作集の装丁をしていた時期を中心に、三重吉からの手紙53通(1912(明治45)年4月19日から1916(大正5)年7月30日)とそれにまつわる津田の回想が収められている。これらの書簡は『鈴木三重吉全集』別巻にも収録されている。三重吉の全作集への思い入れや気質等がみて取れる。

(山本佗介 事務局にて一部加筆)

NSIN(書誌ID)DL20131000230
種別書籍
細目箱入り
ページ数277p
大きさ(縦×横)箱 16.0×10.6cm、本 15.4×10.6cm
資料群名鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料
目録番号33
撮影年月日2012/09/12
掲載枚数 1 枚
備考署名入り、振替用紙有り
所蔵成田市立図書館
分類918.68
件名鈴木三重吉
件名(成田)成田市-鈴木三重吉
キーワード(成田)
地域コード9N
郷土分類986.8