資料名 | 鈴木三重吉書簡 武家尾弥兵衛宛 明治43年2月25日 |
著者名 | 鈴木三重吉 |
出版者 | |
作成年 | 1910(明治43)年2月25日 |
書き下し文
封筒表
広島市袋町杉の木 武家尾弥兵衛様
封筒裏
千葉県成田町 鈴木三重吉 二月二十五日
本文
拝啓 先月分は遂に相遅れ何とも申訳無之候 甚勝手を申上恐縮仕候へども一月分及利子は三月末まで御待被下まじく候や御願申上候、一月は不意の事情にて困難仕り候につきかくの如き次第と相成失礼仕候段何卒御許し被下度候三月末には本月末より国民に掲載の小説の原稿料にて都合いたし三月分と一月分(滞延の利子もつけて)と一所に御送り可申上候先は右乍恐縮御願申上候
二月分十円及利子二円五十五銭封入候 頓首
何卒不悪御許し被下度候 三重吉拝
武家尾様
解題
これは鈴木三重吉が、武家尾弥兵衛に宛てた借金の返済と遅延の申し入れ状である。この頃、石井善次郎に送った手紙によると、父の病気療養のためできた多額の借金は元利合計で2,926円に上っている。三重吉が広島の生家の処分を急いでいたのもその返済に当てるためである。文面から、新しく連載の始まる『小鳥の巣』の原稿料も返金に向けようとしていたのが分かる。
(山本佗介 事務局にて加筆)
NSIN(書誌ID) | DL20101000080 |
種別 | 書簡 |
細目 | 巻紙・封皮共 |
ページ数 | 1枚 |
大きさ(縦×横) | 外寸(26cm×62cm),本紙(18cm×36cm) |
資料群名 | 鈴木珊吉氏寄贈の鈴木三重吉資料 |
目録番号 | 25 |
撮影年月日 | 2012/09/12 |
掲載枚数 | 1 枚 |
備考 | |
所蔵 | 成田市立図書館 |
分類 | 915.6 |
件名 | 鈴木三重吉 |
件名(成田) | 成田市-鈴木三重吉 |
キーワード(成田) | |
地域コード | N |
郷土分類 | 956 |