地域の防災リスクを知る
『成田市地震ハザードマップ 1/4-4/4』
成田市では、地震ハザードマップとして「揺れやすさマップ」と「地域の危険度マップ」を2017(平成29)年に作成しています。「揺れやすさマップ」では東京湾北部地震(M7.3)、成田直下地震(M6.9)の2つの地震を想定し、揺れの大きさ(震度)が大きい方を掲載し、「地域の危険度マップ」では「揺れやすさマップ」の地震があった際の地域の建物が全壊と半壊となる割合を示し、危険度1から6で表しています。
洪水浸水想定区域(千葉県)
改正された「水防法第14条」の規定に基づき、2022(令和4)年3月29日、千葉県内河川の想定し得る最大規模の降雨による洪水浸水想定区域図が公表されました。
これにより、県知事が管理する217河川のうち、公表済みの120河川に加え、91河川が新たに追加となりました。成田市では、根木名川を含む5つの利根川水系の河川が追加となっています。
防災の備えを知る
『新しい防災のきほん事典』
永田宏和/監修 朝日新聞出版 2021年
災害大国日本は、これから先どんなに技術が進歩しても災害そのものを防ぐことは難しいでしょう。しかし、被害を抑えることは可能です。
この本では、地震、津波、風水害、土砂災害、雪害、噴火、火災、熱中症、水難などについて対策のほか、日常の備えや、避難行動のフローチャート、避難生活の仕方、在宅避難時の家の片づけ方、防災テクニックのほか、被災後の生活再建についての情報もまとまっています。
『子連れ防災BOOK 全災害対応!』
ママプラグ/著 祥伝社 2019年
災害時の子どもの守り方はどうしたらよいのでしょうか。
子どもだけでなく、大人も自分の身を守ることや、はぐれたときの想定をしておくこと、家族バラバラの被災に備えておくことなど、被災体験から学ぶ防災術や「あれがあってよかったグッズ」等について書かれています。
また、災害時の心理的な反応についてや、その心理的な応急処理についても書かれており、イメージが湧きやすくおすすめです。
子連れ防災は楽しみながら、自分らしくオーダーメイドでと書かれています。
『シニアのための防災手帖』
三平洵/監修 産業編集センター 2019年
災害が起こった時、最も危険なのは60歳以上のシニアです。
シニア自身ができることを自分で行う「自主性」と、周りが「サポート」する両輪で進めることが大事で、行きつけの店等地域の誰かと関わりをもつことや、いざという時に逃げることができる丈夫な足を日頃から鍛えておくこと等日常で備えておくこと、たとえ被災しても生活できる場所をひと部屋考えておくこと、被災生活で必要な事項等、シニアとして考えておくこと、準備しておくことがまとまっています。
『防災ハンドメイド 100均グッズで作れちゃう!』
辻直美/著 KADOKAWA 2021年
100円均一ショップで購入できる材料や家にある身近な材料で、災害時に役立つグッズを作ることができます。アルミ缶で作るコンロや紙せっけん、段ボールでつくるベッド等、避難生活に欠かせないグッズの他に虫めがねや透明のビニール袋で火を起こす方法や非常用袋にたくさんグッズを詰める等やってみたくなるアイディアがたくさん紹介されています。
『つくって役立つ!防災工作 水・電気・ガスが使えないくらしを考える』
プラス・アーツ/監修 学研プラス 2021年
日常生活で当たり前のように使用している「水・電気・ガス」を私たちの生活になくてはならないものという意味で「ライフライン」と呼びます。災害時に止まってしまったライフラインが完全に復旧するには、長い時間がかかることが予想されます。そんな時に役立つ、空き缶でご飯を炊く方法やツナ缶で作るランプ、紙や牛乳パックで作る洗わない食器等の作り方が紹介されています。
避難したときの備えを知る
『犬と一緒に生き残る防災BOOK 決定版』
犬防災編集部/編 日東書院本社 2021年
大切なペットと安全に避難するためには、避難所の他にも複数の避難先を想定しておく必要があります。
ペットの避難に必要な防災グッズの準備の他にペットとはぐれてしまった時の対処の方法等は把握しておきたいことです。
日頃のしつけや予防接種、避妊・去勢手術等、ペットを飼っていない人にも安心してもらえる状態を作るのも大切です。
災害時におけるペットの救護対策ガイドライン(環境省)
環境省では、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」をホームページで公開しています。このガイドラインは、飼い主へのペットの災害対策普及を目的に作られたものです。ペットが迷子にならないための対策やペットとの同行避難やマナー等、飼い主が備えたい事柄がわかりやすく解説されています。
『アウトドアで防災BOOK(エイムック 4448)』
枻出版社 2019年
タイトルからアウトドアグッズ中心の本かと思われるかもしれませんが、地震、噴火、津波、台風の災害発生のメカニズムからその対応策を考え、災害対策の原則と基本を振り返り、平常時からの準備と災害発生時の心構え、情報収集に役立つアプリ等が簡潔にまとまっています。その上で防災グッズチェックリストを基にした災害で頼れるアウトドアギアが紹介されています。
『車中泊の新基本 カーネル特選!(CHIKYU-MARU MOOK)』
地球丸 2015年
コロナ感染症対策もあり、災害発生時に避難所に寝泊まりせず、車中泊を選択する方も増えてきています。この本では、車中泊に慣れるためのおためし車中泊の仕方から説明しています。また、寝床のマットや陽ざし対策、温度調節、収納力向上など、より快適な車中泊のための道具とテクニックも紹介されています。子ども連れの車中泊の注意事項も載っています。
避難とコロナ対策
『感染しないひなん所生活 災害がくる前に教えてはるえ先生!』
岡田晴恵/著 フレーベル館 2020年
新型コロナウイルスが流行している今、避難することを不安に感じている方もいるかと思います。
この本では、避難所での密を避けるための空間づくりや、感染症対策についてわかりやすく紹介されています。
慣れない避難所での生活の不安を少なくするために、日頃から災害時の行動を家族で確認しておきましょう。
気象災害、地震災害を知る
『竜巻 メカニズム・被害・身の守り方(極端気象シリーズ 5)』
小林文明/著 成山堂書店 2021年
2019(令和元)年10月12日に起きた住宅の倒壊や配電柱、樹木等の被害があり1人が亡くなった市原竜巻を覚えていますか。台風第19号に伴う積乱雲によるものとされています。竜巻では、ベランダや庭にある小物が飛んできて凶器となることから、屋内では、トイレやバスタブなど窓が少ない部屋が安全で、特に浴槽は基礎がしっかりしていることから浴槽の中に毛布や布団に包まってうずくまるのがベストとのことです。
非常に詳しい竜巻発生のメカニズムの説明と、身を守る考え方がまとめられています。退避方法も具体的にまとまっています。竜巻の強さを示すF(フジタ)スケールについても説明があり、竜巻について詳しく知ることができる1冊です。
『気象防災の知識と実践(気象学ライブラリー 1)』
牧原康隆/著 朝倉書店 2020年
気象災害への関心の高まりから、土砂災害警報、特別警報の精緻化・高度化された情報に接する機会が増えており、これらを活用することが災害対策に欠かせなくなっています。第2章では、各災害の特徴と予測難易度と情報提供のタイムスケジュールが分かり、第5章では、警報・注意報・情報制度とその精度についてまとめてあります。
災害時に接する情報の意味と精度について知るには、専門的ですがおすすめです。
『天気予報活用ハンドブック 四季から読み解く気象災害』
オフィス気象キャスター株式会社/編 朝倉書店 2020年
基本的な天気図の見方から、2018(平成30)年の台風第24号が去った後の塩害の事例など具体的気象災害の読み説き、5段階の警報レベル、大雨に関する情報、指定河川洪水情報の「判断する」ための基礎知識、そして「行動する」ための情報として、高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保等の説明があります。
天気予報と関連情報について、より深く知ることができる本です。
『避難の科学 気象災害から命を守る』
古川武彦/著 東京堂出版 2015年
本書では、豪雨による水害や地震、火山の噴火といった気象災害を避難という観点から扱っています。地震や土砂崩れと違い、台風や洪水、津波等は、1時間から数時間避難に猶予がある場合もあります。気象災害からの避難の仕方のアドバイスも書かれているので、自宅や職場のハザードマップとあわせて把握しておくことで、落ち着いた避難行動につなげることができるのではないでしょうか。
防災は地域から
『地域防災とまちづくり みんなをその気にさせる災害図上訓練(COPA BOOKS)自治体議会政策学会叢書』
瀧本浩一/著 イマジン出版 2019年
災害、防災は、地域の人々を動かす原動力になるそうです。地域防災の考え方や具体的な進め方として、災害図上訓練(T-DIG)の行い方が書かれた本です。T-DIGとは、自衛隊が主に机上訓練として行っていたものを住民向けに改良した手法で、T-(まちづくりを意識した)Disaster(災害)をImagination(想像する)Game(ゲーム)の略です。図上訓練をしてから、地域のカルテをつくる際には、まち歩き(フィールド調査)をして、防災マップをつくることを想定しています。災害図上訓練を実施した後の地域での継続性の確保についても記載があります。