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海の本 本の海

最終更新日 2021年07月30日

展示期間 : 06月から07月

展示場所 : 本館一般展示


展示ポスター
 私たちの暮らす千葉県は三方を海に囲まれています。海水浴や潮干狩りで遊んだ思い出がある方も多いことでしょう。
 古代から人は海の恵みを受けて暮らしてきました。食糧としての魚介類のほか、貝殻を使った美しい螺鈿細工、マッコウクジラの体内でできる竜涎香、イワシを利用した魚肥なども重要な交易品として取引されてきました。近年は海底の鉱床やメタンハイドレートなどの資源も注目されています。
 一方で、人の活動により、海も変化してきています。地球温暖化による海面上昇や海洋プラスチックの漂流など、人のみならず海の生物や地球環境にも悪影響を及ぼす問題に警鐘が鳴らされています。
 私たちにとって身近でありながら、広く奥深い世界を内包する海。図書館の本の海に飛び込んで、様々な視点から海の知識を広げてみませんか。

展示関連情報

海の生き物たち

『ときめくクラゲ図鑑』

峯水亮/写真・文 山と渓谷社 2018年
見ていると癒されると人気のクラゲ。その体のつくりや種類を、美しいカラー写真で紹介した本です。クラゲの生態だけではなく、クラゲを飼育している水族館や大学のクラゲ研究室訪問記など、コラムも充実しています。

『ダイオウイカ、奇跡の遭遇』

窪寺恒己/著 新潮社 2013年
深海に生きる巨大なイカ、ダイオウイカの生態は多くが謎に包まれています。2012(平成24)年、著者は潜水艇での調査中、強化アクリル越しにダイオウイカの生きている姿を目の当たりにしました。陸上に生きる人類と深海のダイオウイカの初めての遭遇はどのようにして果たされたのか。プロジェクトの記録をたどります。

『カンブリアンモンスター図鑑』

千崎達也/文・絵 秀和システム 2015年
今から5億年以上も前の地球に生息していた生き物たちについて、化石と復元イラストで紹介しています。まるでモンスターのような造形の古代生物が実際にいたとは驚きです。

『一度は行きたい全国の水族館』

昭文社 2018年
近年は特徴ある展示をする水族館も増えました。この本では、日本各地のユニークな水族館とその見どころ、人気の生き物などを紹介しています。千葉県からは鴨川シ—ワールドがエントリーしています。

海で遊ぶ

『砂浜へ釣りに行こう』

つり人社 2016年
日本の海岸線のうち、40パーセントほどが砂浜海岸です。さまざまな砂浜から船を使うことなく釣れる魚の種類や狙い目ポイント、ターゲットごとのしかけの説明や、持って行くべき装備など、砂浜での釣りのノウハウがいっぱい詰まった本です。これで大漁まちがいなし?

『SUPスタートBOOK』

枻出版社 2015年
SUP(スタンドアップパドルボード)は、専用ボードの上に立ち、パドルで漕いで進む新しいマリンスポーツです。この本では、トレーニングの方法や道具の選び方、お薦めの海岸などを紹介しています。

『マリンスポーツのための海の気象がわかる本』

メイツユニバーサルコンテンツ 2020年
楽しく安全に海で遊ぶためには、季節ごとの海の天気の特徴や、海底地形と海流の危険性などについて知ることが大切です。この本では、豊富な図版を用いながら、日本の海の気象について説明しています。

『子どもと一緒に覚えたい貝殻の名前』

加古川利彦/絵 マイルスタッフ 2019年
日本の浜辺でよく拾える貝殻を中心に、見つけやすさや色のバリエーションなどを、美しい絵と写真で紹介しています。間違いやすい貝との見分け方、拾った後の使い道など、ちょっとしたコラムも楽しい本です。

海の恵み

『海辺を食べる図鑑』

向原祥隆/著 南方新社 2015年
磯の海藻や貝、カニ、魚など、子どもでも手軽に見つけることができ、食べることができる136種の生き物図鑑です。料理の方法だけではなく、採取するときの注意や見つけやすい場所も紹介されています。

『トコトンやさしい海底資源の本』

大高敏男/著 乾睦子/著 日刊工業新聞社 2013年
魚介類のみならず、プランクトンやメタンハイドレート、海底深層水、鉱床、潮流や海底から噴き出す熱水のエネルギーなど、海には豊富な資源が眠っています。これらは長い時間をかけて、地球や生命の活動とともに生まれてきました。海の資源と人との関係を解説しながら、その活用法を紹介しています。

『魚が食べられなくなる日』

勝川俊雄/著 小学館 2016年
日本近海で魚が獲れなくなっていることを知っていますか。原因は、漁船による持続性を無視した乱獲と言われています。水産資源を危機的な状況に追い込んだ結果として魚が割高になり、日本の水産物消費量も減少の一途を辿っています。日本の魚食文化すらも危ぶまれる状況を、どうすれば解決できるのか。その方策を探ります。

海と人

『海の歴史』

ジャック・アタリ/著 プレジデント社 2018年
古来より、宗教・文化・技術・企業・国家などといった幅広い分野において、海は大きな存在感を持って人間と関わってきました。人間にとって海とは、恵みをもたらす収穫の場であり、切り拓くべき未開の地であり、人や物を運ぶ路であり、物語の舞台でもあります。海と人との地球の誕生から現在までの歴史、そして、これからについて解説します。

『大船頭の銚子イワシ話』

鈴木正次/著 平本紀久雄/編著 崙書房出版 1994年
日本三大漁港のひとつである銚子港。その歴史や操業風景、古川柳や大漁節、漁絵馬などに残るイワシ漁の賑わいの様子などを、漁師からの聞き書きで臨場感たっぷりに紹介しています。

『海から読み解く日本古代史』

近江俊秀/著 朝日新聞出版局 2020年
縄文時代から日本では丸太をくりぬいて舟を作っていました。大きな船をかたどった埴輪も発見されています。この本は海上交通に焦点を当てて日本の歴史を書いたものです。

『海をまるごとサイエンス 水産科学の世界へようこそ』

海に魅せられた北大の研究者たち/著 海文堂出版 2018年
北海道大学水産学部が行っている研究活動を紹介しています。「川から海に下るサケと下らないサケの違いは何なのか」「北極海の氷が解けるとどのような影響があるのか」「養殖魚の体の大きさを計測する方法の開発」など、その対象や研究方法は様々です。多様な切り口から海の深い世界に迫っています。

海をとりまく環境

『海のすべて』

ニュートンプレス 2017年
海の誕生の謎から海洋資源の未来まで、海に関する広い知識を豊富な図や写真とともに紹介しています。

『追いつめられる海』

井田徹治/著 岩波書店 2020年
人間の活動が自然環境に大きな影響を及ぼすまでに大きくなり、様々な異変が起きるようになりました。地球の表面のうち3分の2を覆う広大な海も例外ではなく、危機に瀕しています。海水温の上昇による熱波の頻発、プラスチックごみや化学物質による海洋汚染、海水の酸性度上昇による生態系への悪影響…。数々の問題に追い詰められている海の現状と今後について、解説しています。

海の小説・エッセイ

『海底二万里』

ジュール・ヴェルヌ/著
大西洋で謎の巨大な怪物による海難事故が多発。パリ自然史博物館の教授アロナックスは、調査に向かった先で、この怪物こと潜水艦ノーチラス号と、艦長である謎めいた男ネモに出会います。それは、世界中の海を巡る冒険の幕開けなのでした。

『海軍士官候補生』(シリーズあり)

セシル・スコット・フォレスター/著 早川書房
平民出身の主人公が英国海軍で次第に頭角を現し、元帥へと上り詰める姿を描いた海洋冒険小説です。聡明で語学堪能、生真面目な性格のホーンブロワーですが、実は高い所が苦手で音痴、停泊中に船酔いするといった欠点があります。人間味があり共感しやすい人物として出版以来、長らく読者たちから愛されています。

『海からの贈物』

アン・モロウ・リンドバーグ/著
離島での生活の中で、女性として・主婦としての在り方を見つめ直すエッセイ集です。著者は飛行家チャールズ・リンドバーグの妻であり、自身も飛行家として活躍しました。1950年代に著されたものでありながら、現代日本の女性を取り巻く問題や生き方にも通じるものがあります。