人類が、初めて人工衛星の打ち上げを行ってから60年余りが経ちました。その間、有人宇宙飛行、国際宇宙ステーションの打ち上げなど、宇宙を知るべく様々な取組が行われてきました。
2020(令和2)年も、宇宙に関わる事業がいくつも進行しています。7月には、アメリカ航空宇宙局(NASA)が、火星の地表を探査する新型の探査機を搭載したロケットを打ち上げました。
12月6日には、小惑星イトカワからサンプルを持ち帰った「はやぶさ」の後継機「はやぶさ2」により、小惑星リュウグウのサンプルを搭載したカプセルが帰還する予定です。その後、「はやぶさ2」は、再び地球を離れ、拡張ミッションとして次なる目標地へ向かいます。
また、国際宇宙ステーション長期滞在クルー・野口聡一宇宙飛行士搭乗のクルードラゴン宇宙船(Crew‐1)についても、2020(令和2)年11月上旬から中旬以降の打ち上げ予定で準備が進行しています。
今後も、人類は宇宙の謎を明らかにするために、宇宙探査に挑んでいくことでしょう。
今回の展示では、宇宙探査や宇宙飛行士、天体などに関わる資料を紹介します。
宇宙へ
最終更新日 2020年11月01日
宇宙技術・宇宙に関わる仕事
『こども実験教室 宇宙を飛ぶスゴイ技術! 理系アタマを育てる』
川口淳一郎/著 ビジネス社
「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに着陸する方法や、人工クレーターを作る方法など、実際に宇宙探査の中で使われている技術を紹介しながら、この本を読んだ人が実験、体験できるよう書かれています。
村沢譲/著 河出書房新社
宇宙に関わる仕事は、人工衛星や探査機を打ち上げるためのロケットを開発している技術者や、探査機を開発して宇宙や地球の観測をしている人、望遠鏡で宇宙を観測して宇宙や星の謎を解明しようとする天文学者など、宇宙飛行士以外にもたくさんあります。この本では、そういった宇宙に関わる仕事に携わる人たちにインタビューし、宇宙への夢を実現するまでのお話をまとめています。
『きみは宇宙飛行士! 宇宙食・宇宙のトイレまるごとハンドブック』
ロウイー・ストーウェル/文 竹内薫/監訳 竹内さなみ/訳 偕成社
宇宙飛行士になるには、厳しい訓練をこなさなくてはなりません。宇宙飛行士候補者に選ばれると、国際宇宙ステーションの操縦や修理の方法、けがの治療方法を学んだり、宇宙服を着てプールの中で日曜大工をして、無重力状態で作業する感覚をつかんだり、英語やロシア語も勉強する必要があります。さらに、宇宙飛行士に選ばれてからも、様々な訓練が待ち受けています。
渡辺勝巳/監修 宇宙航空研究開発機構/取材協力 小学館
マンガと豊富な写真を用いて、宇宙飛行士になるための試験や訓練、国際宇宙ステーションでの仕事と生活などを解説しています。
いわた慎二郎/作・絵 講談社
人工衛星や惑星探査機などを宇宙へ運ぶロケットについて、打ち上げ当日の様子を描いた絵本です。
『マックス宇宙ステーションへ行く 犬のマックスとの科学冒険』
ジェフリー・ベネット/著 マイケル・キャロル/イラスト 紺野市四郎/訳 勉誠出版
犬のマックスの冒険を通して、無重力状態や宇宙での実験などを描いています。また、「宇宙で時間を知る」「宇宙ステーションでの科学」など、宇宙の疑問や謎を解説したコラムもあります。
国際宇宙ステーションに滞在していた若田光一宇宙飛行士が、日本語で朗読を行ったことでも話題となった本です。
国際宇宙ステーションに滞在していた若田光一宇宙飛行士が、日本語で朗読を行ったことでも話題となった本です。
谷岡憲隆/著 青春出版社
『宇宙探査の歴史 &宇宙の起源にせまる21のアクティビティ』
MARY KAY CARSON/著 谷口義明/監訳 鈴木将/訳 鈴木理/訳 丸善出版日本人宇宙飛行士
毛利衛/文 豊田充穂/絵 学研プラス
人類で初めて月面を歩いたニール・アームストロングさんの「ひとりの人間にとって、小さな一歩だが、人類にとって偉大な一歩である。」や、世界で初めて有人宇宙飛行を行ったユーリ・ガガーリンさんの「地球は青かった。」など、宇宙飛行士たちが残した言葉について、毛利衛宇宙飛行士が解説しています。
山崎直子/作 松井晴美/絵 角川書店
2010(平成22)年4月5日に、スペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗して宇宙へ行った山崎直子宇宙飛行士。小学2年生の時に初めて天体望遠鏡をのぞいて感動し、「宇宙が好き」と思うようになったこと、中学3年生の時にスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故をテレビで見て「職業としての宇宙飛行士」を意識し始めたことなど、宇宙飛行士となるまでの思いや道のりが書かれています。
山崎直子/著 世界文化社
山崎直子宇宙飛行士が、宇宙で体験したことや考えたことについてつづった1冊です。
若田光一/著・企画 宇宙航空研究開発機構/著・企画 世界文化社
この本を書いた若田光一宇宙飛行士は、2014(平成26)年3月から5月までの間、日本人として初めて国際宇宙ステーションにおける長期滞在ミッションの船長を務めました。宇宙での食事や運動、船外活動に用いる宇宙服などについて、簡単な言葉で説明しています。
若田光一/著 岡田茂/著 汐文社
若田光一/著 高橋うらら/著 PHP研究所
野口聡一/著 林公代/文 植田知成/イラスト 講談社
宇宙科学・天文学
渡部潤一/監修 スタジオタッククリエイティブ
「星」「うちゅうの科学」「うちゅうのふしぎ」の3つのテーマで、星座や天体、宇宙に関する様々な現象の仕組などを説明しています。
「丸い地きゅうに立っていられるのはなぜ?」「どこまでが空で、どこからがうちゅうなの?」といった問いの答えも載ってます。
「丸い地きゅうに立っていられるのはなぜ?」「どこまでが空で、どこからがうちゅうなの?」といった問いの答えも載ってます。
アレックス・フリス/文 アリス・ジェームス/文 ジェローム・マーティン/文 フェデリコ・マリアーニ/イラスト ショウ・ニールセン/イラスト 竹内薫/訳・監修 小学館
「人々を火星まで飛ばすには…宇宙でロケットを組み立てる必要がある。」「ある人が星の数をかぞえ…夜空には目に見える星が9,096個あるのを見つけた。」など、宇宙に関する100の事柄について、フルカラーのイラストで紹介しています。
渡部潤一/監修 西東社
トム・クロージー・コール/絵 上原昌子/訳 ゆまに書房
福江純/著 日本評論社
『人類は宇宙の果てを見られるか? 絵と図でわかる「宇宙」のふしぎ』
サイモン・ロジャース/著 ジェニファー・ダニエル/イラストレーション 吉田三知世/訳 主婦と生活社
宇宙兄さんズ/文 イケウチリリー/絵 誠文堂新光社
小惑星探査機「はやぶさ」の軌跡
川口淳一郎/監修 池下章裕/CGイラストレーション 松浦晋也/解説 偕成社
2003(平成15)年5月9日の打ち上げの日から、採取したカプセルが日本に到着した2010(平成22)年6月18日まで、時系列に沿って「はやぶさ」の飛行中のエピソードが載っています。また、小惑星探査機「はやぶさ」に備えている装置の解説や、「イトカワ」で採取した微粒子の顕微鏡写真なども掲載しています。
吉川真/監修 講談社
2003(平成15)年5月9日、小惑星探査機をのせたロケットが、地球から約3億キロメートル離れた小惑星「イトカワ」を目指して打ち上げられました。様々なトラブルに見舞われながらも、小惑星探査機「はやぶさ」は約60億キロメートルも飛行を続け、「イトカワ」から採取したカプセルを地球に持ち帰りました。この本では、「はやぶさ」の約7年間にわたる宇宙航海を紹介しています。
『「はやぶさ」がとどけたタイムカプセル 7年、60億キロの旅』
山下美樹/文 的川泰宣/監修 文溪堂
今泉耕介/作 ハイロン/画 ハート出版
佐藤真澄/著 渡辺勝巳/監修 汐文社