ものをかじるのが得意で、色々なものをよく食べ、次々と多くの子孫を残すねずみは、人が住むところにはどこにでもいると言われています。でも、ひっそりくらしているのでなかなか気がつくことはありません。ねずみは地下から地上、木の上、水辺や砂漠にまで分布していて、南極などを除けば、世界中に住みついているのだそうです。昔から人間に害を与えることが多かったねずみですが、沖縄などでは、海の彼方から渡ってきた、神の使い、福をもたらすものという観念もあるそうです。また、古代エジプトや古代ギリシアでは、ねずみはあの世から来た神の子であると考えられていたともいいます。
2020(令和2)年はねずみ年。ねずみたちが活躍するお話などを集めてみました。どうぞ楽しんでください。ちゅーちゅーちゅー ねずみがでてくる本
最終更新日 2020年01月04日
ねずみが登場する絵本
こがようこ/構成・文 降矢なな/絵 童心社
ねーずみねーずみ、どこ行くの?ねずみは大好きなところに飛び込みます。うさぎやくまもでてきて、それぞれがやはり大好きな安心できるところにピョンピョンすたこら。赤ちゃんと一緒に楽しめるわらべうた絵本です。
いわむらかずお/さく 童心社
おとうさん、おかあさん、おじいちゃん、おばあちゃん、ねずみの家族は総出で準備をし、力を合わせて餅つきをします。杵と臼を使っての餅つきを、見たことも体験したこともなくても、この作品が、その楽しさを伝えてくれます。
なかえよしを/作 上野紀子/絵 ポプラ社
お母さんが、ねずみくんに編んでくれた赤いチョッキは、とても素敵です。それを見た動物たちが次々に、ねずみくんのチョッキを着たがります。すると、みんなが着ているうちに、チョッキはどんどん伸びていきます。
小野かおる/再話・画 福音館書店
世界一偉い人に娘の婿さんになってもらいたいと、ねずみの夫婦は婿さん探しを始めます。なんといっても偉いのは、世界中を照らしているおひさんに違いないと、ねずみの夫婦は娘を連れて、おひさんに会いに行きます。「ねずみの嫁入り」としてよく知られている昔話です。
ジョン・バーニンガム/作 谷川俊太郎/訳 BL出版
4人の家族が住む家には、ねずみの一家も住んでいました。人間たちが寝るのを待って、見つからないように食べ物を探しまわります。でもある時、見つかってしまい退治されることに。そこで、ねずみの家族を守ろうと子どもたちは「今夜、この家から逃げてください」と手紙を書くのでした。
フランソワーズ/さく・え ないとうりえこ/やく 徳間書店
ちょびちょびは、優しいねずみの女の子です。いつも忙しく働いて疲れているお母さんに、楽をしてもらうことが、ちょびちょびの願いです。そんなある日、ちょびちょびはサーカスの団長さんに出会い、そこで働けることになります。
イブ・タイタス/文 ポール・ガルドン/絵 晴海耕平/訳 童話館
アナトールは、小さなねずみ村に家族と一緒に幸せに暮らしていました。ある日、パリの街中で、「ねずみは、生まれつき悪なんだ」という人間の言葉を耳にします。自分の誇りはどうなるのかと、ショックを受けたアナトールですが、自身の才能と知識を使って、人間の役に立つことを思いつきます。
ジル・バークレム/作 岸田衿子/訳 講談社
野ばらの村にも冬がやってきました。白い雪の毛布におおわれた後には、とても楽しいことが待っています。ご先祖のしきたり通りに、お料理を持ち寄り、大人のねずみも子ねずみも着飾って、きらきら輝くアイスホールでの雪の舞踏会が繰り広げられるのです。
ディック・ブルーナ/ぶん・え まつおかきょうこ/やく 福音館書店
ヘレン・ピアス/さく まつおかきょうこ/やく 童話屋
こいでたん/ぶん こいでやすこ/え 福音館書店
中川李枝子/さく 大村百合子/え 福音館書店
マリー・ホール・エッツ/さく こみやゆう/やく 好学社
マイケル・ボンド/文 エミリー・サットン/絵 早川/敦子/訳 徳間書店
ビアトリクス・ポター/さく・え いしいももこ/やく 福音館書店
ビアトリクス・ポター/さく・え いしいももこ/やく 福音館書店
ウィリアム・スタイグ/ぶんとえ うつみまお/やく 評論社
アーノルド・ローベル/作 三木卓/訳 文化出版局
ヘレン・クレイグ/え キャサリン・ホラバード/ぶん 大日本絵画
レオ・レオニ/作 谷川俊太郎/訳 好学社
瀬田貞二/再話 丸木位里/絵 福音館書店
岩崎京子/文 二俣英五郎/画 教育画劇
ねずみが活躍する物語
ルーマー・ゴッデン/さく おびかゆうこ/やく たかおゆうこ/え 徳間書店
小さなねずみの女の子のボニーは、家族と一緒に地下室にある植木鉢に住んでいます。でも、家はいつもぎゅうぎゅうで、寝るところもありません。もっと大きな家に引っ越すことができればと願っています。そんなある日、ボニーは人間の女の子がプレゼントにもらったドールハウスに偶然まぎれ込むのでした。
エミリー・ロッダ/作 さくまゆみこ/訳 たしろちさと/絵 あすなろ書房
ネコイランの町には、ハツカネズミの住むチュウチュウ通りがあります。この通りの1番地には、チーズをたくさん持っている、お金持ちネズミのゴインキョが暮らしています。チュウチュウ通りには、ほかにも古道具屋や画家などの個性豊かなネズミが生活しています。お互いを思い合っているネズミの仲間たちのお話です。
岡野薫子/作 上条滝子/絵 ポプラ社
ブナの木の上にあるヒメネズミの巣の中で、かわいい5匹の子ネズミが、にぎやかに暮らしています。季節は秋、もうすぐ寒い冬がやってきます。母さんネズミは、子ネズミたちにあたたかい所を与えたくて、ちょっと危険だけれど、人間たちが暮らす山荘で、冬ごもりすることに決めました。
リチャード・ウィルバー/さく 松岡享子/やく 大社玲子/え 福音館書店
お母さんねずみと4匹の子ねずみがドドさんの家の壁の中にすんでいました。上の3匹の子ねずみは、おとなしいねずみでした。ところが、4匹めのヤカちゃんはその声の大きさから、「やかましやのヤカちゃん」と呼ばれていました。ヤカちゃんは「ねずみとりのわなや、ねこにきをつけるのよ」という、お母さんの言いつけはよく守りました。でも、大声だけは直りません。ある晩どろぼうがやってきて、チーズまでとろうとしたとき、ヤカちゃんはとても大きな声でどなりました。
ベバリー・クリアリー/作 谷口由美子/訳 赤坂三好/絵 童話館出版
古びたホテルの壁の穴に住む子ずみのラルフは、もっと広い世界に憧れています。ある時、ラルフはホテルの泊り客の少年と友達になりました。そして、少年が持っているミニバイクを借りて、真夜中のホテルの中を、走り回る冒険をすることになります。
マージェリー・シャープ/作 渡辺茂男/訳 岩波書店
白いお嬢さんねずみのビアンカは、仲間のバーナードとニルスと一緒に、くらやみ城に囚われている人間を救出するため、馬車に乗り込み城を目指します。抜群のチームワークを発揮する3匹ですが、そこには、普通のねこの2倍ほどもある黒いねこが待ち構えているのでした。
ポール・ギャリコ/作 矢川澄子/訳 岩波書店
お酒に酔った勢いで、陶芸職人が作り出したネズミは、耳は長くてウサギにそっくりで、体はぎらぎらした青色です。前あしはサルのようで、後あしはカンガルーに似ています。そして何よりおかしいのは、おしりに付いているはずのしっぽが無いこと。そんな瀬戸物のトンデモネズミは、時計が13打ち終わったとたん、動き出すことができました。こうしてトンデモネズミの大冒険が始まります。
斎藤惇夫/作 藪内正幸/画 岩波書店
イタチの一族におそわれ、絶滅寸前となった島のネズミたちを、町ネズミのガンバと仲間の船乗りネズミたちが助けにむかいます。しかし、イタチはあまりにも強く、先頭に立って闘うガンバも行方不明に。さて、ネズミたちの運命は?
ねずみの生態がわかる本
ネイチャー・プロ編集室/構成・文 ほるぷ出版
ねずみ類は、すべての哺乳類の種の約4分の1を占めていると言われています。寿命が短いねずみは、それを補うように、次々とたくさんの子孫を残します。小型と多産が、ねずみの特徴です。この本には、砂漠に棲むスナネズミなど、特殊に進化したねずみも写真と一緒に紹介されています。
畠佐代子/著 くもん出版
カヤネズミは、世界でもめずらしい草の上に巣を作るネズミです。大きさは大人の親指くらいで、重さは500円硬貨1枚ほどです。私たちの身近な、田んぼや河川敷などでも出会うことができるネズミですが、自然環境の変化で、絶滅に追いやられています。
宇田川竜男/著 誠文堂新光社
今泉吉晴/著 フレーベル館
キャスリン・シル/文 ジョン・シル/絵 小金沢頼子/訳 玉川大学出版部