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食べ物語

最終更新日 2017年05月23日
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展示期間 : 03月から04月

展示場所 : 本館一般展示


展示ポスター
食べ物と物語。この2つはとりわけお互いを引き立て合う気がするのはなぜでしょう。お話に出てくる料理は時に非常に魅力的で、読み手は是非一度食べてみたいと夢見ます。 時代小説では料理を通じて昔の暮らしにより浸ることができますし、現代小説でもその場面に感情移入できるのは、食べ物の記憶が深く生きることに結びついているからなのでしょう。 また、推理小説にも食べ物が出てくる話が多く、特に海外の小説ではタイトルだけでもおいしそうな作品がたくさんあるようです。
そういった物語をご紹介するとともに、物語中に出てくる料理のレシピを集めた本も特集しました。どうか是非、ご自身でも味わってみて下さい。

展示関連情報

本の中のたべものレシピ集

お話の中に出てくるおいしそうな料理やお菓子、飲み物などを実際に食べてみたい!と思ったことはありませんか?物語にでてくる料理をつくれるレシピ本を紹介します。

『厳選村上レシピ』

岡本雨/著 青春出版者 2012年
村上春樹の作品の感想に、「料理がおいしそう」というのを耳にします。この本は、村上春樹の小説に出てくる、気になる料理の数々が実際につくれるレシピ集です。もう一度原作が読みたくなります。

『台所のメアリー・ポピンズ』

P.L.トラヴァース/作 アノニマ・スタジオ 2014年
東風にのって、バンクス家にやってきた不思議な乳母のメアリー・ポピンズ。そのメアリー・ポピンズがつくる、イギリスの伝統料理やデザートのレシピ57品をメアリー・ポピンズの話とともに紹介します。

『食堂かたつむりの料理』

小川糸/著 ポプラ社 2010年
小説『食堂かたつむり』にでてくる天才料理人、倫子がつくるこだわりのレシピ集です。小説の引用文を見ただけで、どんな料理なのか興味がわいてきます。

『ミステリ亭の献立帖』

東理夫/著 晶文社 1988年
料理好きの探偵スペンサー、ソフトボイルドエッグに目がないフィリップ・マーロウなど、有名な探偵が登場する52のミステリー作品の、食事シーンとそのレシピが紹介されています。

『絵本の中のおいしいスープ』

東條真千子/著 インフォレスト 2016年
こどもの頃に読んだ絵本は、話の内容は忘れてもお話の中に登場した食べ物のことはいつまでも覚えているものです。この本は、数々の料理のなかでも、スープに焦点を当てたレシピ集です。「くまのがっこう」シリーズ、「ぐりとぐら」シリーズ、その他絵本に登場するスープを「こんな風じゃないかな?」という著者の想像を含めて紹介しています。

『食べ物語る BUNDANレシピ』

BUNDAN COFFEE&BEER/著 主婦の友社 2015年
駒場の旧前田邸敷地内にある図書館併設の文学カフェ「BUNDAN」のレシピ集です。夏目漱石、田辺聖子、角田光代など明治から平成までの人気作家が書いた物語に出てくる料理を再現し、作品の解説とともに掲載しています。文学カフェの紹介もあります。

『シャーロック・ホームズとお食事を』

ジュリア・カールスン・ローゼンブラット/共著 東京堂出版 2006年
シャーロキアンと呼ばれる、シャーロック・ホームズの熱狂的なファンの人たちは、様々な角度からホームズの物語を研究していますが、この本の著者も料理研究家でありシャーロキアンです。レシピに加え、随所に原作のエッセイも盛り込まれ、ホームズファンなら読み物としても楽しいです。

食べ物本紹介

おいしい食べ物が登場する小説やエッセイをまとめて紹介している本を集めました。現代小説から時代小説、日本の小説から世界の小説まで、おいしそうな話がたくさん紹介されています。

『ひと皿の小説案内』

ダイナ・フリード/著 マール社 2015年
古典から現代まで海外小説50篇をとりあげ、食事シーンを写真で再現しています。原作のあらすじ紹介や食べ物に関するミニ知識なども載っていて、原作を読むのにぴったりの案内書です。

『名作の食卓』

大本泉/著 角川学芸出版 2005年
日本近現代文学を、その時代の食習慣や作家の嗜好などの切り口から読み解く本です。芥川龍之介の『芋粥』や志賀直哉の『小僧の神様』、江國香織の『ねぎを刻む』や吉本ばななの『キッチン』など、食を通しての解説を読むと作品に対しての新たな発見があります。

『アガサ・クリスティーの食卓』

北野佐久子/著 婦人画報社 1998年
ミステリーの巨匠、アガサ・クリスティーの作品の中に登場する料理を中心に、イギリス文化について触れている本です。原作の解説とちょっとしたレシピも掲載しています。

『宮部みゆきの江戸レシピ』

福田浩/料理・解説 ぴあ 2006年
宮部みゆきの時代小説にでてくる料理を再現した写真が掲載されています。巻末に江戸料理にまつわる作者と原作者の対談や、この本に登場した料理が書かれている作品リストがあり、どの作品のどの料理なのかすぐに分かるようになっています。

「みをつくし料理帖」シリーズ

高田郁/著 角川春樹事務所
時代小説には、腕のいい料理人の話やおいしい料理がでてくる話がたくさんあります。このシリーズもそのひとつで、大阪から江戸の町に出てきた澪が、料理で人を幸せにする姿を描いています。巻末に、著者が考案した作中の料理のレシピがついており、料理の味を再現できます。また、レシピだけを独立させた『みをつくし献立帖』も出版されています。

『彼女のこんだて帖』

角田光代/著 ベターホーム出版局 2006年
短編それぞれの主人公の織りなす話と、その話にまつわる料理のレシピが載っている15編です。どのお話も料理がおいしそうで、しかもホロリとする内容です。最後の「あとがきにかえて」まで、満足できます。

『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』

石井好子/著 暮しの手帖社 1983年
料理を扱った小説、エッセイの先駆けともいえる本です。シャンソン歌手の著者がフランス、スペイン、日本を演奏旅行で巡り、その先々で出会った料理について語っています。本編で作り方も紹介されていますが、単独で『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる レシピ版』も出版されています。

『バルサの食卓』

上橋菜穂子/著 新潮社 2009年
著者の小説「守り人シリーズ」「獣の奏者シリーズ」「狐笛のかなた」などに登場する料理のレシピ集です。異世界が舞台なので、架空の食べ物や材料から作っていますが、それを実際にある料理の材料で再現しています。「異世界」の料理をつくれるなんて、わくわくしませんか?

『歌で味わう日本の食べもの』

塩田丸男/著 白水社 2005年
歌(和歌、俳句、川柳など)でもしばしば食べものが取り上げられ、その世界を広げる一助となっています。

デザートに推理小説はいかが

甘いもの好きにとっては、タイトルだけでもつい読みたくなるのでは? なぜか推理小説には、おいしそうなお菓子やデザートが題になっているものがたくさんあります。

「お菓子探偵ハンナ」シリーズ

ジョアン・フルーク/著 ヴィレッジブックス
第1巻『チョコチップ・クッキーは見ていた』から始まり、『ストロベリー・ショートケーキが泣いている』『ブルーベリー・マフィンは復讐する』…と、続々おいしそうな題が続きます。ちゃんとレシピもついていて、作中のお菓子や料理を(自分で作れば)すぐに食べられます!

『春季限定いちごタルト事件』(「小市民」シリーズとして続刊)

米澤穂信/著 東京創元社
目立たずひっそりと「小市民」たることを目指している小鳩君と小佐内さん。以前の失敗から推理好きをひた隠しにしているのに、なぜか身の回りの事件に巻き込まれてしまいます。おいしそうな題は甘いもの大好きの小佐内さんならでは。

「ダイエット・クラブシリーズ」

J・B・スタンリー/著 武藤崇恵/訳 ランダムハウス講談社
ダイエットを決意してダイエット・クラブに入った主人公ジェイムズ。しかし事件現場のベーカリーには美味しそうなケーキやパンがあふれていて、果たして無事事件解決(とダイエット)できるのか!? 各章の始めにおやつや料理のカロリーが書かれていて、目に痛いです…。

『甘栗と金貨とエルム』

太田忠司/作 角川書店 2006年
主人公の高校生・甘栗晃(甘栗は名字なのです)は、急死した父の探偵としての最後の仕事を代わりに引き受けるはめに。名古屋が舞台の話で、“ころ”(冷たいうどんに冷えた汁がかけられたもの)などご当地ならではの食べ物がふんだんに出てきて、名古屋の暮らしを体験しているような臨場感を醸し出しています。続編のタイトルにある“シロノワール”は名古屋発祥・コメダ珈琲店の看板スイーツで、近年成田でも食べられるようになりましたね。

ドラマや映画における食べ物語

ドラマや映画でも料理や食事が大きく扱われているものは多いです。そのうちのいくつかについて関連本を紹介します。

『NHK連続テレビ小説ごちそうさんレシピブック』(全2巻)

NHKドラマ制作班/製作協力 朝日新聞出版
ドラマの中で、主人公めい子が作る料理が物語の鍵ともなっていました。『レシピブック 2』には、作中で印象的だった昔懐かしい“アイスクリン”(当時のアイスクリーム)の作り方も載っています。

『ごはんにしよう。映画「南極料理人」のレシピ』

飯島奈美/著 文化出版局 2009年
南極観測隊に同行し料理をする“南極料理人”西村淳さんの体験談を基にして堺雅人さん主演で映画が作られました。作品中に出てくる料理は、とりわけ豪華でなくても、限られた材料で隊員達のために工夫の限りが尽くされていて、食事のありがたさを実感させてくれました。フードスタイリストである著者が携わった数々の映画作品のレシピ本『シネマ食堂』もどうぞ。

『シネマ食堂』

飯島奈美/著 朝日新聞出版 2009年

『ティファニーで朝食を』

トルーマン・カポーティ/著 新潮社 1981年
この題にもかかわらず、実際にはティファニーでは朝食が食べられないと知っていましたか? “ティファニーで朝食を食べられたりするようないい身分”という例えに使われているのだとか。映画版では、タイトルを受けて、オードリー・ヘプバーン演じるホリーが、ティファニーのショーウィンドーの前に立って朝食を取るシーンがわざと入れられています。

『オードリー・ヘプバーンとティファニーで朝食を』

サム・ワッソン/著 マーブルトロン 2011年
映画版の朝食シーンがこの本の表紙になっています。この本は、原作をどのように映画にしたのか?という本で、この機会に原作と合わせて読んでみてはいかがでしょうか。