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つばさ広げて‐鳥たちの世界‐

最終更新日 2017年05月25日

展示期間 : 11月から12月

展示場所 : 本館一般展示


展示ポスター
電柱にはスズメやカラス、海辺にはカモメ、川にはカモ…。
私たちにとって、鳥はとても身近な存在です。鳥は、世界で約9,000種、日本だけで約3,000種もの種類がいるといわれています。
11月になり冬が近づくと、バードウォッチングに最適な時期がやってきます。その理由は、寒くなると日本へと渡ってくる渡り鳥を観察できたり、木々の葉が落ちることで野鳥が観察しやすくなるためです。また、夏には虫を食べていた小鳥たちは、寒くなると木の実などを主食とします。そのため、冬は庭の木の実を食べにくる小鳥を多く見ることができます。
小鳥たちの愛くるしい表情に心奪われ、ペットとして鳥を飼う人も少なくありません。昨今は海外から色とりどりの鳥が輸入され、鳥専門のペットショップでは大小様々な種類の鳥が並んでいます。また、小鳥やフクロウと触れ合えるカフェや、鳥モチーフのグッズも人気を集めています。
今回は鳥にスポットライトをあて、鳥に関する本を幅広く集めました。来年、2017(平成29)年は酉年です。大空を飛ぶ自由な鳥たち、愛らしい小鳥たち、そんな鳥たちの世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。

展示関連情報

小説

鳥が出てくる小説を紹介します。

『ぼくの小鳥ちゃん』

江国香織/著 あかね書房 1997年
雪の降る寒い朝、ぼくの部屋に1羽の小鳥が迷い込んできた。好きな食べものはラム酒のかかったアイスクリーム。あまのじゃくで、だけど憎めない、そんな小鳥ちゃんとの生活が始まった。ぼくと小鳥ちゃんと、ぼくの彼女の三角関係から目が離せない。

『ペンギンハイウェイ』

森見登美彦/著 角川書店 2010年
アオヤマ君は、大人に負けないほどいろいろなことを知っている小学4年生の男の子。そんな彼の住む町にある日突然ペンギンの群れが現れる。アオヤマ君はペンギンの研究を「ペンギンハイウェイ研究」と名づけ、友達とペンギンの観察を始める。アオヤマ君と一緒に何かをとことん調べたくなってしまう1冊。

『リボン』

小川糸/著 ポプラ社 2013年
大の愛鳥家であるすみれちゃんと、孫のひばりは、オカメインコの卵を孵化させ「リボン」と名付ける。愛情たっぷりに育てていたのに、ある日リボンは飛び立っていってしまう。人々とオカメインコの絆の物語。

『鳥と私の幸せの物語』

松本壯志/著 WAVE出版 2014年
ペットとして飼えなくなった鳥を引き取り、里親を探す活動を行う団体代表の著書。様々な困難を抱えた人たちが鳥との出会いによって道が開ける奇跡の物語が紹介される。

『かもめのジョナサン 完成版』

リチャード・バック/著 新潮社 2014年
40年以上前に出版された大ベストセラーに、長く封印されていた第4部を加えた完成版。飛ぶことが大好きなジョナサンは、生きるためにしか飛ばない仲間達から異端として群れを追われる。あきらめずに飛ぶことを極めたジョナサンが見たものは、どんな世界だったのか。

詩、エッセイ

鳥に関する詩や、エッセイの本を紹介します。

『空に小鳥がいなくなった日 詩集』

谷川俊太郎/著 サンリオ 1990年
表題詩の「空に小鳥がいなくなった日」は、「NHKみんなのうた」で1972(昭和47)年に上條恒彦さんの歌で放送され、鮮烈な印象を人々に与えた。作者は、「海鳴りのような魂のざわめきの中に私たちはおり、詩の言葉が生まれるインスピレーションを待つとは、言葉にならぬ魂のきしみに耳をすまそうとすることだ」と述べている。

『俳句と詩歌であるく鳥のくに』

風信子/著 文一総合出版 2008年
古今の俳句、詩歌に詠み込まれた鳥への憧憬と感動を紹介。美しいカラー写真とともに鳥に関する文化、文学、歴史、そしてその生態に至るまでが自然と頭に入ってくる新感覚の図鑑。

『鳥が教えてくれた空』

三宮麻由子/著 日本放送出版協会 1998年
光を失った少女が鳥と出会うことによって、自然を立体として感じられるようになる。心の扉を開く鍵をくれた野鳥たち。「自然のなかに組み込まれた生物としての私」と表現した作者のみずみずしい感覚が胸を打つ。

芸術

芸術の中にも鳥たちは生きています。鳥を描いたり作ったりしてみませんか?

『目をみはる伊藤若沖の『動植綵絵』』

狩野博幸/著 小学館 2000年
2016(平成28)年は江戸時代に活躍した画家・伊藤若沖の生誕300年に当たり、各地で展覧会が開催された。その若沖の生涯の大作『動植綵絵(どうしょくさいえ)』全30幅を紹介する。一目で賞嘆の声があがるような、孔雀や鶏の鮮やかな色彩に圧倒される。

『リアル折り紙 空を飛ぶ生き物編』

福井久男/著 河出書房新社 2014年
リアル折り紙は動物などを題材にして、本物の姿になるべく近づけるように折る創作折り紙。一見難しそうだが基礎折りと呼ばれる手順を覚えてしまえば、どんどんリアルな形に展開していく。孔雀やオシドリ、ツバメなどにぜひ挑戦していただきたい。

『色えんぴつでかわいい鳥たち』

秋草愛/著 パイインターナショナル 2015年
「色鉛筆でかわいい鳥を描いてみたい」そんな願いを叶えてくれる本。鳥の描き方のポイントが丁寧に説明されている。

『羊毛フェルトの鳥さんたち』

とりのとりこ/著 日東書院本社 2015年
とてもリアルな野鳥からコンパニオンバード、まるまるとしたデフォルメ鳥まで。羊毛フェルトをチクチク刺して、お気に入りの1羽を作ってみては?専用の針と羊毛フェルトがあれば気軽に始められる手芸。

児童書・絵本

子どもの本には鳥が登場する話が数多くあります。自由に大空を飛ぶ鳥は、子供たちの心を掴むのでしょうか。もちろん大人にもおすすめです。

『鳥の巣ものがたり』

鈴木まもる/著 偕成社 2007年
鳥の巣は、鳥が卵をかえすのにとても大事な場所。様々な場所にある、色々な鳥の巣と卵が丁寧な絵で描かれている。巣の中ですくすくと育った雛はやがて、巣立ちの時を迎える…。鳥たちがじっと見ている巣の中に地球が描かれている表紙はとても印象的。

『ドリトル先生と緑のカナリア』

ヒュー・ロフティング/著 岩波少年文庫 2000年
『ドリトル先生のキャラバン』に登場するカナリア・オペラのプリマドンナ、ピピネラ。緑のカナリアのピピネラが、ドリトル先生に出会うまでにどんな運命をたどってきたのかが、この本では語られている。数奇な運命をたどるピピネラはドリトル先生と出会い、元の飼い主に再会するための旅にでる。

『しまふくろうのみずうみ』

手島圭三郎/絵・文 リブリオ出版 2001年
北海道の山深い湖に生きるシマフクロウの親子を描く絵本。手島圭三郎氏の木版画の鋭い線が動物たちの逞しさを見事に伝える。手島氏の絵本にはほかに、オオハクチョウ、タンチョウ、クマゲラなど北海道の自然を力強く生きる鳥たちが描かれている。

『うぐいす』

安房直子/文、南塚直子/絵 小峰書店 1995年
森の中の小さな病院に、春の夜「わたし、かんごふさんになりにきました」と小柄な娘が訪れる。安房直子のやわらかく情感あふれる文と物語にピッタリ合った南塚直子の絵が作り出す素敵な絵童話。

『飛べ!千羽づる ヒロシマの少女』

手島悠介/著 講談社 1982年
今年オバマ大統領が被爆地広島を訪問した。平和記念資料館を訪れた大統領は、原爆の子の像のモデルである佐々木禎子の折り鶴に関心を寄せ、持参した折り鶴を被爆3世の小中学生に手渡した。この本は、頭上に折り鶴を掲げた像ができるまでの物語。2歳で被爆した佐々木禎子は生への願いを込めて鶴を折り続けるが…。

野鳥観察・写真集

野鳥を観察したり、鳥の写真を撮ってみませんか?

『はじめよう!バードウォッチング』

秋山幸也/著 文一総合出版 2014年
バードウォッチング初心者のための本。双眼鏡や望遠鏡の使い方、服装のことなど、やさしく丁寧に説明されている。五七五でまとめられたチェックポイントもとてもわかりやすい。

『鳥あそび 野鳥おもしろ手帖』

小宮輝之/著 二見書房 2011年
元上野動物園園長の著者が、自宅の庭や里山、水辺で観察した野鳥について語る。動物園関係者ならではのエピソードもあり、いきいきとした野鳥の姿が感じられる1冊。

『世界一カワイイひな鳥、美しい親子鳥』

エクスナレッジ 2015年
世界のひな鳥や親子の鳥たちの美しい写真集。ふわふわのひな鳥、ひなに餌をやる親鳥…。ひな鳥の可愛らしさに癒されつつ、親子のあたたかい絆が写真から強く伝わってくる1冊。

鳥の不思議・鳥のあれこれ

人々を魅了してやまない鳥。その秘密を探ってみませんか?

『スズメの謎 身近な野鳥が減っている!?』

三上修/著 誠文堂新光社 2012年
誰もが知っている身近な鳥、スズメ。この本は、スズメの基本的な情報や、スズメが減少している理由を探っていくという内容になっている。それと同時に、鳥の研究の進め方や、注意するべきことなどを丁寧に教えてくれる。スズメに関心のある人、鳥の研究に興味がある人におすすめの1冊。

『そして恐竜は鳥になった 最新技術で迫る進化の謎』

土屋健/著 誠文堂新光社 2013年
1996(平成8)年、羽毛をもった肉食恐竜「シノサウロプテリクス」の化石が発見された。それ以来、「鳥の祖先は恐竜」という説は、広く受け入れられている。この本は、恐竜がいかに鳥類へと進化していったのか、また恐竜が陸上を捨て空へと生活圏を広げるまでの過程を説明している。全ページフルカラーでわかりやすく読みやすい。

『鳥のことわざうそほんと』

国松俊英/文 山と渓谷社 1990年
人里や水辺、山や林の鳥49種をとりあげて、その鳥にまつわることわざを紹介する。それを読むと私たち日本人が鳥たちと深く結びつき親しんできたことがわかる。忘れかけていた生き物への敬愛の気持ちや、愛する心を教えられる1冊。

『鳥の名前』

大橋弘一/写真・文 東京書籍 2003年
美しいカラー写真とともに鳥を「名前」という切り口で掘り下げる。日本人は古来、鳥をどう感じ向き合ってきたのか。日本人の自然観を知ることができる1冊。

『とりカフェさんぽ』

永井真人/著 イーフェニックス 2016年
フクロウやインコ、文鳥など、鳥と触れ合えるカフェ「鳥カフェ」。この本では、関東エリアにある「鳥カフェ」30軒を紹介している。それぞれの店に特徴があり、何軒も巡ってみたくなること間違いなし。

『おうち拝見小鳥のいる暮らし』

コンパニオンバード編集部/編 誠文堂新光社 2015年
飼育書ではなかなか見えてこない、実際に小鳥を飼っている人の様々な工夫が載っている本。写真も満載で、これから小鳥を飼おうとしている人におすすめ。この本を読めば小鳥たちと上手に仲良くできるかもしれない。