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マネジメントを学ぶ

最終更新日 2017年05月25日

展示期間 : 10月から11月

展示場所 : 本館一般展示


展示ポスター
『もしドラ』がベストセラーになり、ドラッカーの名は多くの人に知られました。しかしながら、著書を読みましたかと聞かれてイエスと答える人は、まだ少数派でしょうか。この本の作者の岩崎氏も、『マネジメント』を読んだのは、数年前のことだと書いています。
ドラッカーは『マネジメント』の他にも多くの著作を残しています。読み進めていくと、混迷した時代に暮らす私たちが、扉を開くヒントが見つかるかも知れません。今回はドラッカーの著書や解説書をはじめ、経営学全般、マーケティング、起業、経営者を知る本まで、図書館の蔵書の中からお勧めのものを紹介します。
ある人気ホテルの経営者は、書店で仕事の参考になりそうな本を探すとき、平積みされた売れ筋よりも特に注目する場所があるそうです。それは、書棚に1冊ずつだけ並べられている、出版から時間を経た経営書だとのことです。それらの書籍が役に立つと実感している、と氏は述べています。
この特集ではこのような本も幅広く取り上げていますので、ご覧いただければ幸いです。

展示関連情報

ドラッカーを読んでみる

『マネジメント 課題、責任、実践』上・中・下

ピーター・F・ドラッカー/著 ダイヤモンド社 2008年
『マネジメント』の完全版とも呼ばれる経営者のバイブル。
『もしドラ』では高校野球部の理論派キャプテンがこの本を読んでいる。
ドラッカー学会代表の上田惇生氏の訳。完全版には他に有賀裕子氏訳の本もある。

『プロフェッショナルの条件』

ピーター・F・ドラッカー/著 上田惇生/編訳 ダイヤモンド社 2000年
数あるドラッカーの著書の中から何を読んでいったらよいのか。
こうした問いに応えるため、著者本人と編訳者が話し合いを重ねて生まれた本。
知識労働者として長期間に渡って活躍し続けるための条件を説く。

ドラッカーを知る

『ドラッカーの教えどおり、経営してきました。』

酒巻寿/著 朝日新聞出版 2011年
初任給で『経営の適格者』(1966年刊)を購入して以来のドラッカー・ファン。
大手電子機器メーカー社長である著者がドラッカーの思想を実際の仕事、経営の現場でどのように実行してきたかという記録である。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』

岩崎夏海/著 ダイヤモンド社 2009年
アニメ化・映画化もされた話題の本。
この本がきっかけでドラッカーを読んだという人も多いのでは。
『マネジメント』の教えを野球部で実践し、甲子園出場を果たすまでの物語。
「野球部を定義する」とか「野球部の顧客とは誰か」などユニークな発想が登場。

経営を知る

『ビジョナリー・カンパニー3』

ジェームズ・C.コリンズ/著 日経BP社 2010年
ロングセラー『ビジョナリー・カンパニー』の最新刊。
アメリカの超優良企業の興隆を分析した前2冊から転じて、かつての偉大な会社がなぜ衰退に向かったのかを克明に説く。
大企業の没落を反面教師に、それを防ぐために何をすべきかを学ぶことができる。

『はじめての経営学』(一橋ビジネスレビュー別冊)

東洋経済新報社 2011年
経営学を学ぶガイダンスとなる本。
経営学的思考法に始まり、経営戦略、組織論、マーケティングなどの科目ごとに、気鋭の経営学者が基本的な考え方から最先端のトピックまでを紹介する。
ビジネスマンの復習用としても好適。

マーケティングって何だ

『コトラー教授『マーケティング・マネジメント』入門』1・2

グローバルタスクフォース株式会社/著 総合法令出版 2005年
コトラーの『マーケティング・マネジメント』を分かりやすく読むための入門書。
誰もが知っておきたいマーケティングの基礎が、図やイラストを使ったり、私たちの身近な出来事に例えるなどして解説されている。
2巻は実践編で、戦略の具体的展開を述べている。

『ドリルを売るには穴を売れ』

佐藤義典/著 青春出版社 2007年
一風変わった書名は、商品を売るには顧客にとっての価値から考えよ、という意味。
ページの半分以上は閉店寸前のレストランの復活劇を描いた物語になっていて、これを基にマーケティング理論がしっかり学べる読みやすい入門書。

小さな会社だからこそ

『絶対にゆるまないネジ』

若林克彦/著 中経出版 2011年
新幹線や瀬戸大橋などに使われている絶対にゆるまないネジがある。
東大阪にある従業員50名弱の会社が差別化できそうもないネジで、世界一の製品を生み出せる秘密は何か。
小さな会社でも工夫次第で十分やっていける、そんな勇気をもらえる本。

『シブすぎ技術に男泣き!』

見ル野栄司/著 中経出版 2010年
エンジニア出身の漫画家である著者が、ものづくりの現場を描くコミックエッセイ。
派手さないが確かな腕をもった中小企業の技術者たちの姿がここにある。
続編の2では東京大田区や東大阪の町工場を取材。番外編の『工場虫』もある。

会社をはじめるために

『わたしのお店のはじめかた。』

毎日コミュニケーションズ 2009年
雑貨店、カフェ、パン屋など自分だけの店を出したい人のために、開業のアイデアとノウハウを紹介。
実在の店主に特に開業に的を絞って詳細に取材。店のイメージ作りから、開店までの道のりを、写真を多く用いてわかりやすく解説する。

『社会貢献でメシを食う』

小暮真久/著 PHP研究所 2010年
若い世代の人を中心に、仕事だけでなく社会に役立つことをしてみたい、という志が増えている。何らかの形で社会貢献を仕事にしようという動きもある。
これを一種のブームで終わらせないよう、個人で、NPOや企業のなかで、社会起業家をめざす人におくる。

経営の巨人に学ぶ

『スティーブ・ジョブズの流儀』

リーアンダー・ケイニー/著 ランダムハウス講談社 2008年
アップルの創業者ジョブズ氏が先日、同社のCEOを辞任したと報道された。
世界で最も卓越した力で自らの個性を戦略へと高めていった人物と言われ、ドラッカーの『マネジメント』にある「人の強みを引き出す」ことを実現した。

『小倉昌男経営学』

小倉昌男/著 日経BP社 1999年
宅急便を成功させ、人々の生活スタイルを変えたと言われる元社長の本。
出版から10年以上が経つが、今なお多くの人が手にするロングセラー。
物品を送る手段が郵便小包だけだった時代に役人と格闘しながら、市場を切り拓いていった熱き経営者の魂を読む。