アトムが生まれた日 ―今,人間とロボットは―

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最終更新日2003/03/16

2003年4月7日。いよいよアトムの“誕生日”が来てしまいました。昔の人から見ればバラ色の21世紀。しかし今の私たちの生活は,そんなに劇的に未来未来しているわけではありません。肝心のアトムも,残念ながら生まれてきてはいません。

けれど実際のところ,ロボットは今,どのような存在になっているのでしょう。少しはアトムに近づいているのでしょうか?

外国の人に比べて日本人は,ロボットのなかでも特に人型ロボットへのこだわり・愛着が強い傾向があると聞いたことがあります。もしそれがほんとなら,鉄腕アトムという存在が与えた影響も無視できないでしょう。また,実際にロボット工学の研究者には,子どもの頃にTVで見た,あるいは読んだアトムにあこがれて,という人も多いようです。

そこで今回の特集では,日本人の心に影響を与え続ける“アトム”を切り口に,人間とロボットの今について考察する本を集めてみました。何冊かご紹介します。

展示場面の写真
「未来のアトム」田近伸和/著 アスキー 2001.7
自分たちの知っているアトム(過去の,あるいは現実のアトム)は実現しないかもしれない,しかし“未来のアトム”ならばどうだろう?と問いかける刺激的な本。


「ロボットマンガは実現するか」米沢嘉博/編 実業之日本社 2002.7
小さいころ夢中になって読んだロボットマンガ。現役のロボット開発者達が,その実現可能性を現在のロボットテクノロジーとからめて語ってくれる本。


「あしたのロボット」瀬名秀明/著 文藝春秋 2002.10
鉄腕アトムを見て育ってきたわれわれ日本人の心象風景に共鳴する,ノスタルジーとテクノロジーのせめぎあうロボット小説集。


等々,いろいろ興味深い本が出版されています。そのほか,ロボットという語の生みの親であるカレル・チャペックの本や,アトムにも影響したといわれる“ロボット三原則”を創作したアイザック・アシモフの本などもこの機会に読んでみてはいかがでしょうか。


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