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最終更新日2009/05/26

講師 松井 今朝子 氏 (小説家)

開催日:2008(平成20)年10月18日(土)

講座の内容

 今年度の文学講座は,直木賞作家の松井今朝子氏を講師に招き,「成田屋の代々」と題してお話しいただいた。京都祇園に生まれ,南座にほど近い環境で育たれた松井氏は,子どものころから歌舞伎に魅了され,また絶えず近くに歌舞伎のある生活をしてこられた。松竹株式会社時代には,歌舞伎の企画・制作に携わり,フリーになってからも,歌舞伎の脚色や演出,評論を手がけられ,歌舞伎の入門書なども書かれている。
 成田山詣りをしてから,当館にいらした松井氏は,成田山参道で開催されていた「御利生祭 成田弦まつり」の賑やかな三味線の演奏を楽しまれたり,本堂の不動明王像や成田山霊光館の團十郎にまつわる資料を堪能されたご様子だった。
 昨年の4月26日,成田山開基1070年を記念して行われた,十二代目市川團十郎,海老蔵親子の御練り行列と奉納演舞が記憶に新しいところだが,「成田屋」と呼ばれる團十郎は,代々,成田山と深い縁で結ばれている。
 子どもに恵まれなかった初代團十郎が,成田不動尊に念じ,子どもが授かったいう話から始まり,代々の團十郎の成田にまつわる話や,歌舞伎の特徴をエピソードを交えながら詳しくお話しいただいた。團十郎がいたから成田山が栄えたのか,成田山のご利益があって團十郎の名が長く続いているのかは定かではないが,芸を越えた熱狂的な人気は,これからも続くことだろう。

松井今朝子氏のご紹介

『東洲しゃらくさし』 PHP研究所 1997年 で小説家デビュー。

『仲蔵狂乱』 講談社 1998年 1997年第8回時代小説大賞受賞。

『吉原手引草』幻冬舎 2007年 2007年第137回直木賞受賞。

プロフィール紹介(松井今朝子ホームページより)

松井今朝子さんをネットで探す

松井今朝子ホームページ(ブログや著作一覧もあります。)

松井今朝子-wikipedia-

主な著作

明治を舞台にした

『銀座開化事件帖』 新潮社 2005年

その続編

『果ての花火 銀座開化おもかげ草紙』 新潮社 2007年

並木拍子郎種取帳捕物シリーズ

『一の富』 角川春樹事務所 2001年

『二枚目』 角川春樹事務所 2003年

『三世相』 角川春樹事務所 2007年

若き日の十返舎一九を描いた

『そろそろ旅に』 講談社 2008年

歌舞伎初心者には

『マンガ歌舞伎入門』 講談社 2001年 が楽しめます。

松井今朝子氏著作 当館所蔵一覧