講師 坂口 美佳子氏 (科学読物研究会)
開催日:2006(平成18)年7月27日(木)
毎年人気の科学あそび講座,今回のテーマは「高分子化合物」です。高分子化合物とは日常,聞きなれない言葉ですが,「スライムとスーパーボールをつくろう」にひかれ大 勢の参加がありました。
はじめに「スライムってなあに?」という先生の質問に,子どもたちは,絵や言葉で,その特徴を書き表していました。
物はすべて目に見えない小さなつぶでできています。高分子化合物は,このつぶが何万もつながった長いクサリ型をしています。スライム作りに使う「PVAのり」は,この長いクサリがとけています。ホウ砂液(しゃえき)を混ぜると,このPVAのりのクサリとクサリの間に橋をかけてその隙間に水を包み込んでしまいます。そして水のような流れる性質を失ってプルプルした状態にしてしまうのです。これがスライムです。
身近なものから科学を理解する。
「紙オムツは,コップ何杯の水を吸うことができるか」という実験では,子どもたちが順番に紙オムツに水を入れていきました。11杯!というグループもあり,あちらこちらで驚きの声があがっていました。水を入れた後は,紙オムツの中にあるプルプルとしたゼリー状の高分子ポリマーをさわり,身近にある物から高分子化合物という物質の理解につなげていきました。
最後に,スライムとスーパーボールを作り,おみやげに持ち帰りました。
参考になる本
- 『手づくりスライムの実験』 山本進一/著 さ・え・ら書房 1996
- 『手づくりスライムと9の実験』 左巻健男/著 汐文社 1996
- 『ゴム』(「もの」と「ひと」シリーズ 8) フレーベル館 1986
- 『ゴム風船の実験』 立花愛子/著 さ・え・ら書房 1998
- 『もしも原子がみえたなら』 板倉聖宣/著 国土社 1979