「『うさぎとトランペット』の宇佐子ちゃんと私」

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最終更新日2006/06/23

講師 中沢 けい氏

 中沢けい先生は,小学校から高校まで千葉県館山市に在住され,『海を感じるとき』で群像新人賞を,『水平線にて』で野間文学新人賞を受賞し,また,国内だけでなく,台湾の作家の方たちとの対談や現地の日本文学を学んでいる学生に講義をするなど,多方面で活躍されています。
翌日には,台湾へ出発されるというスケジュールの中,講演をしていただきました。
 講演のタイトルにもある『うさぎとトランペット』は『楽隊のうさぎ』の続編ともいえ,公明新聞に連載された作品です。『楽隊のうさぎ』では,主人公が中学生から高校生へと成長する多感な年頃を描き時間は進んでいきますが,今回は小学生を主人公にしています。
 この主人公は,新聞小説の主人公としては不向きな設定にしたそうです。
 主人公の“うさ子”自身には何もおこらず,彼女を取り巻く世界が動いていて,そこで起こっている色々なことをじっと見て,聞いて,感じ取りながら生きているという設定のもとに書いたということを,ブラスバンドに関わる話も交えつつ,楽しく伺うことができました。
 今後は,「文録・慶長の役」のあとに,小西行長軍に伴われ来日した“おたあジュリア”を題材とし,現代小説のなかではあまり使われることのない格調のある言葉を用いた歴史小説を新聞に連載する予定だそうです。

中沢けい氏 主な著書
『海を感じる時』 講談社 1978年
『野ぶどうを摘む』 講談社 1981年
『女ともだち』 河出書房新社 1981年
『豆畑の夜』 講談社 1995年
『楽隊のうさぎ』 新潮社 2000年
『月の桂』 集英社 2001年
『うさぎとトランペット』 新潮社 2004年

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