生かそう,日本の心

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最終更新日2003/08/08

講師:童門冬二氏(作家)


 毎年読書週間にちなんで開催される図書館文学講座。今年度は秋色の深まった11月15日(金)に,視聴覚ホールで110余名の参加者を得て,盛況の中行われました。
 講師の童門冬二氏は,昭和2年生まれ。都庁職員で要職を歴任され,退職後文筆活動に入られたという異色の経歴をお持ちの人気作家です。歴史の中から現代にも通ずる歴史小説や評論を多数執筆され,講演活動も積極的に行われています。
 当日の講演では,現代の日本を徳川幕府政権下の江戸時代になぞらえ,「徳川吉宗・田沼意次・松平定信が行った江戸時代の三大改革は,現在のバブル経済崩壊後の構造改革と同様に,時代の閉塞感の中で実施された。」と指摘されました。「このような時代の改革は,精神主義や先例・慣例主義では全く効果がなく,トップ自らが率先して有言実行してみせなければ,人心はついてこないし改革の成功はおぼつかない。」と説いていました。また,日本の歴史上の人物のエピソードが多数披露され,歴史に興味のある参加者にとっては,まさに至福のひと時であったことと思われます。
 講演のテーマは「生かそう,日本の心」と少々堅めのイメージではありましたが,講師のユーモラスな口調に会場からは終始笑い声が起こっていました。また,講師の多岐にわたる研究と豊富な知識に裏付けられた説得力あるお話に,参加者は皆引き込まれ,時間の経つのが早く感じられる講演でした。
主な著書
「小説 上杉鷹山」  学陽書房
「大江戸豪商伝」  徳間書店
「近江商人魂」  学陽書房
「渋沢栄一 男の選択」  経済界
「国僧日蓮 上・下」  学研
「吉田松陰 上・下」  学陽書房
「鬼作左」  PHP研究所
「童門冬二の歴史余話」  光人社
「前田利家」  小学館 など多数

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