タイトルやだいたいの内容は知っていても,きちんと読んだことのない名作って意外に多いのではないでしょうか。
今回の展示では図書館お勧めの外国の名作を集めてみました。
秋から冬にかけてのこの時期に,お父さんやお母さんが昔読んだかもしれない名作の完訳版に思い切って挑戦してみませんか?
- 『ふしぎの国のアリス』 ルイス・キャロル/作
生野幸吉/訳 福音館書店 1979
中村妙子/訳 評論社 2000
- チョッキを着た奇妙な白いうさぎのあとを追って穴に飛び込んだアリスは,不思議な国に迷い込んでしまいます。そこで,「わたしをお飲み」と書いてある小さなビンを見つけたアリスは,それを飲んでしまいます。すると,みるみる体がちぢんで,たった10インチほどの背たけになってしまいました。
- 『ハイジ』 J・シュピーリ/作
矢川澄子/訳 福音館書店 1979
上田真而子/訳 岩波書店 2003 上巻 下巻 - ハイジはアルプスのアルムの山に住むおじいさんのところで暮らすことになりました。山での暮らしは毎日楽しく過ぎていきました。ところが,ある日ハイジはフランクフルトに行くことになりました。『アルプスの少女ハイジ』という翻訳タイトルもあります。
- 『ガリヴァー旅行記』 J・スウィフト/作
坂井晴彦/訳 福音館書店 1988 - 航海に出たガリヴァーは,嵐にあい不思議な島にたどり着きます。気がつくとガリヴァーは,すっかり体の自由を奪われていました。ガリヴァーがたどり着いたのは,15センチメートルほどしかない小さな人の国リリパットでした。
- 『宝島』 スティーヴンスン/作
坂井晴彦/訳 福音館書店 1979
海保真夫/訳 岩波書店 2000
- ジムは,郷士のトリローニさんや医師のリヴシー先生と一緒に,フリント船長が隠した財宝を探しに出かけます。けれども,船に乗組員として乗り込んだ海賊シルヴァーが,恐ろしい陰謀を企んでいたのです。
- 『トム・ソーヤーの冒険』 マーク・トウェイン/作
大塚勇三/訳 福音館書店 1975
石井桃子/訳 岩波書店 2001 上巻 下巻
- わんぱく少年トム・ソーヤーが,友達のハックルベリー・フィンと一緒に大活躍。いつも大人たちをハラハラさせながら,自然の中でのびのびと生きるトムたちの愉快な冒険物語。
- 『秘密の花園』 F・H・バーネット/作
猪熊葉子/訳 福音館書店 1980
- インドで生まれたメリーは,コレラで両親をなくしイギリスのおじさんに引き取れられることになりました。おじさんのお屋敷では,部屋にも庭にも鍵がかけてあり,秘密だらけでした。このお屋敷には,10年間鍵がかけられたままになっている秘密の庭がありました。子どもたちは,その庭を元のように美しい庭によみがえらせようとします。
- 『二年間の休暇』 J・べルヌ/作
朝倉剛/訳 福音館書店 1978
- 1860年3月9日,太平洋で 見習い水夫ひとりと14名の寄宿学校の生徒をのせた船が遭難し,無人島にたどりつく。年齢も国籍も違う15人の子供たちは,対立しあいながらも,数々の困難をのりこえ,島での生活を続けていく冒険物語。『十五少年漂流記』という翻訳タイトルもあります。
- 『赤毛のアン』 モンゴメリ/作
掛川恭子/訳 講談社 1990 (完訳赤毛のアンシリーズ)
村岡花子/訳 ポプラ社 2004
- グリーンゲイブルズに住むマシュ-とマリラは,マシューを手伝ってくれる男の子を孤児院からもらってくれるようにとスペンサー夫人に頼みました。ところが,駅に迎えに行ってみると,そこにいたのは女の子でした。自分を引き取ってくれて心から喜んでいる女の子に,マシューは本当は男の子が欲しかったのだとは言えませんでした。