資料名龍正院 四万八千日
副書名風景(川・河岸・船・駅・行事)
富澤氏の
キャプション
昭和27年8月 -ほおずき市
著者名富澤庸祐
出版者-
作成年-

解題

観音様のご縁日は「毎月18日」だが、これとは別に室町時代以降に「功徳日(くどくび)」と呼ばれる縁日が新たに加えられ、7月9日、10日、あるいは8月9日に参拝すると、46,000日分、あるいは48,000日分の参拝に相当する功徳(ご利益)が得られると信仰されてきた。夜には大護摩供が執り行われる。龍正院は8月9日に「四万八千日」の行事を行っている。

龍正院では、この日の宵に盆棚に供え灯りとなるホオズキを売る店が、写真のように本堂の前に出ていたが、今は本堂の外陣で売っている。他に仁王門をくぐった右手で業者が売ることもあるようである。ホオズキ2本と稲穂2本(年によって本数が違うという)ずつを束ねて売られている(1,500円)。時にはホオズキ1本と稲穂という組合せ(1,000円)もあるようだ。新盆と流れ盆(新盆の明くる年の盆)の家は必ずホオズキを買って盆棚(精霊棚)に供える。新盆の家では、他に観音様とお地蔵様の御札も求めて飾る習わしがある。盆が終わったら地蔵様は舟とともに流し、観音様の御札は1年間仏壇に貼っておき、翌年の「四万八千日」に新しい御札と取り替える。流れ盆と3年目以降の家では、観音様だけの御札を求め、仏壇に供える。写真のホオズキは地元産のものであったが、今は九州の福岡・大分宮崎の各県のものを取り寄せて売られている。ちなみに、そのホオズキの長さは130cmほどあり、実も8 - 10個ついている。なお、東京・浅草寺のホオズキ市はよく知られている。この市は、芝の愛宕(あたご)神社の縁日に始まり、「ホオズキを水で鵜呑(うの)みにすると、大人は癪(しゃく)を切り、子どもは虫の気を去る」といわれるなど、薬草として評判であったようだ。

(島田七夫 事務局にて一部編集)

NSIN(書誌ID)DL20151000420
種別写真
細目写真
ページ数1枚
大きさ(縦×横)
資料群名富澤庸祐アルバム
目録番号黄-13-185
撮影年月日2014/01/17
掲載枚数1枚
備考
所蔵
分類748
件名成田市下総歴史民俗資料館
件名(成田)成田市-富澤庸祐
キーワード(成田)
地域コード9N
郷土分類748